2023年6月3日土曜日

辛ラーメン 作り方と簡単アレンジ 辛味低減レシピ

韓国製の辛ラーメン、予想を超える辛さに苦戦を強いられました。

辛味を抑える方向でのトッピングをいくつか試したので報告をします。


厳選した唐辛子の辛さで人気の韓国発インスタントラーメンの詳細です。

手を加えていないそのままの味と、数種類のトッピングを試しました。

うっかり3食入や5食入りを買ってしまったが、辛過ぎてとても食べ切れないという方にも参考になればと思います。





概要


NONGSHIM
辛ラーメン


パッケージのコメント
全世界100ヶ国以上で販売しているロングセラー商品の「辛ラーメン」は煮込むから美味しいのです
厳選した唐辛子の「辛さ」、ブレンドしたオリジナルスパイスと素材の旨み成分がたっぷり溶け込んだ「旨味スープ」、「旨さ」と「辛さ」がマッチした絶妙なおいしさがクセになる「うまからっ!」味です。

韓国伝統の家庭料理を踏襲したという辛味に、研究を重ねた特性スープと麺で独自の味わい作り上げた ”辛ラーメン” 。

辛味に関してはこだわりの強い韓国市場で、実に25%ものシェアを持つというモンスターラーメンです。

基本的には色々な具材と煮込んで楽しむ激辛ラーメンとなり、Webサイト上でも様々なレシピが見受けられます。

その味は世界に広まり続け、ラーメン大国の日本でも躍進を見せています。


インスタント麺でも大きな市場となる日本なので、スーパーの棚には激辛ラーメンが多数陳列されています。

キムチをはじめとする辛味の本場 韓国で鍛え上げられた味は、和製辛味ラーメンとどの様な違いがあるのか、じっくりと確認したいと思います。



商品スペック



2023/5月

希望小売価格

税込188円

辛味レベル

農心自社商品基準による独自辛さ指数
2.5(5段階中)

栄養成分表示

1食(120g)当たり
熱   量   500kcal
たんぱく質   9.8g
脂   質   15.0g
炭水化物    81.5g
食塩相当量   4.7g
 めん・かやく 2.0g
 スープ     2.7g
ビタミンB1    4.19mg
ビタミンB2    1.77mg
カルシウム     30mg

原材料

油揚げめん(小麦粉、でん粉、植物油脂、食塩、野菜シーズニング)、スープ(香味調味料、食塩、唐辛子調味パウダー、糖類、しょうゆ、酵母調味パウダー、胡椒、にんにくパウダー、みそ、しいたけパウダー、たまねぎ風味粉、生姜エキス)、かやく(チンゲンサイ、しいたけ、味付大豆蛋白、にんじん、ねぎ、唐辛子フレーク)/加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、増粘剤(アラビアガム)、乳化剤、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE、緑茶抽出物)、酸味料、ナイアシン、ビタミンB1、鉄、ビタミンB2、葉酸、(一部に小麦・大豆を含む)


基本的には1食100円を大きく上回る価格設定がなされているのですが、メジャーな商品だけあり100均に陳列されている事もあります。

その場合はもちろん税込108円の価格となるのでお得に購入する事ができます。

なので100円ショップに寄った際にはチェックしておきたい商品です。


内容量の120gは多い部類となり、一般的なインスタント袋麺では1食100gの設定となります。


栄養成分で気になる所と言えば食塩相当量になります。

辛味の強いラーメンではどうしても食塩量が高い傾向となってしまいます。

この辛ラーメンの4.7gという数値は、激辛ラーメンの中では決して高くはなく平均よりも低い方だと思います。

それでもスープまで完食してしまうと、1日の塩分必要量の半分を超えてしまいますので油断はできませんが。




そのまま調理



この辛ラーメンは色々な具材と一緒に煮込んで、鍋料理の延長線上として楽しむラーメンとなります。

しかしトッピングの方向性を知る為にも、先ずは何も追加せず素の味を確認していきます。



麺は一般的な物よりも一回り大きく感じます。

インスタント袋麺では内容量を1食100gとしている商品が多いのですが、この辛ラーメンは120gあるので納得です。

スープは粉タイプとなり、別途でかやくが付いています。

粉スープ

オレンジに染まったパウダーからは強い辛味が予想されます。

香り的には醤油・味噌といった感じです。

かやく

通常インスタント袋麺にかやくが付くことはないのですが、この辛ラーメンには標準で添付されています。

内容的には具材の大きさ・種類と充実した量が入っています。

中には唐辛子片もみられるので、煮込むほどに辛味は強まりそうです。


標準的な作り方としては…

①550mlのお湯を沸騰させる
②麺・スープ・かやくを入れて4分30秒煮込む
③好みによりトッピングを加える

とシンプルなのですが、注目はお湯の量となります。

通常450〜500mlの湯量とする商品が多い中で、この辛ラーメンでは550mlと目立って多くなっています。

色々な食材と煮込んで食べる事が前提となるラーメンなので、スープ量も多めに設定されているようです。




辛ラーメンが完成しました。

赤味のあるスープは一見味噌風味のようにも見えますが、油断してはいけません。

鍋で煮込んでいる過程において体感済みなのですが、辛味による刺激で目がしみてきました。

唐辛子により赤く染まっているので相当手強そうです。


かやくに関しては、チンゲンサイ・しいたけ・にんじん・ねぎ と大きめなので中々の存在感を出しています。

何もトッピングしていない素のラーメンですが見栄えは良いかと思います。



スープ



薄っすらと赤みを帯びたスープに、小さい唐辛子の欠片が浮いています。

香り的には醤油の香りが強めと感じます。


慎重に啜ってみると、その見た目を遥かに上回る辛味を感じました。

舐めた程度なのですが、鋭く刺すような辛味が舌を襲いピリピリしびれてきました。

これまでにチャルメラ・サッポロ一番と言ったメジャー商品の激辛バージョンを試してきたのですが、それらを超えたトップクラスの辛味を感じます。



激しい刺激の前に早々と心が折られてしまいました。

自分の力量ではこのまま食べ進める事はできず、水を含んで舌のケアをしながらの試食です。

スープは啜る気にもならず、麺を完食する事で精一杯でした。

味覚機能は9割方辛味に支配されているので、細かい味などわかるはずもあません。

原材料から見ると醤油をベースとし、味噌・ニンニク・生姜と刺激野菜が使われており、スパイシーな面も兼ね備えているようです。


しかしこの辛味レベル、製造元の農心による商品基準では5段階中2.5という中級クラスの商品となります。

この辛さでもミドルスペックとは恐ろしい限りです。

ちなみに辛ラーメンの2倍となる最高レベル5を叩き出している商品は、”辛ラーメン 激辛 カップ”となります。

個人的には絶対に手を出す事はないのですが、そこまでの刺激を望んでいる方がいるとは、にわかには信じがたいです。


そんな中でもスープの中に溶け込んだ脂の膜が目立って感じられました。

辛味成分の素となるラー油的なものかも知れませんが、滑らかな味わいがあり印象的でした。

具材をトッピングし、多少なりとも辛味が落ち着いてくれれば、ベストセラー麺の片鱗を味わえるのでは?と楽しみではあります。






麺に関しては、やや太めのちぢれ麺となります。

高級麺用の小麦粉を使い特別配合されたという事なので、喉越しも良く滑らかな口当たりが感じられます。

しっかりとした太さがあるので長時間の煮込みにも強そうです。

量的にも通常の袋麺よりも多いので、1食分では物足りないという方でも満足できるのではないでしょうか?

辛味スープの中でも輝きを魅せた、美味しさと食べ応えが両立したハイレベルな麺と感じました。



トッピング



方向性としては、辛味を抑える形でのトッピングを試していきます。

基本的には多彩な具材を投入し鍋感覚で食べるラーメンとなりますが、一人用として小規模でも楽しめるように単品での相性を確認していきます。



モヤシ



まずは栄養とコスパを兼ね備えた野菜界の優等生、モヤシをトッピングしていきます。

豊富な水分を含むモヤシなので、辛味対策としても効果がありそうです。


今回は辛味の緩和を重視したいので、スープがもやしに浸透しないよう完成間近に投入しました。

もやしに熱が通る位の加熱時間となります。



水分をたっぷりと含むモヤシのおかげで多少辛味が弱まった感はあるのですが、そこまでの大きな効果ではありません。

モヤシをクッションに使いながら、何とか刺激に負けず食べ続けるという状態なので、シャキシャキ食感を楽しむ余裕はありませんでした。

結局は野菜の水分で辛味を緩和をしているので、湯量を増やせば同じことかと思います。

その分スープは薄まった状態なので旨味成分まで薄まってしまいますが。

もちろんモヤシとの相性は悪くないのですが、辛味を上手く抑えながらスープの旨味を引き出したい所ではあります。



ご飯



煮込み料理風の辛ラーメンなので、〆の雑炊感覚でのご飯は試しておきたいです。

一般的にはラーメンライスと言われる形態となります。

どうしても炭水化物の摂取量が増えてしまうので大々的に推奨はできませんが、この食べ方のファンが多いのも事実です。


モヤシの場合は水分の効果でしたが、米には糖質が豊富に含まれています。

スープが薄まる事なく辛味を緩和してくれ、噛むほどに旨味が出てくるようです。


しかし十分な緩和策とは言えません。

依然として激辛レベルなので、ご飯がどんどん進んでしまいます。

本能に任せてしまうと幾らでも食べてしまい、このような形での糖質摂取は不本意と言わざるを得ません。

マッチングの良さは確かなのですが、もっとダイレクトな緩和策が必要と感じます。

スープに対し直接アプローチしなければ、これ以上の進展は望めないでしょう。


溶き卵


辛味スープでは定番のアレンジとなる、溶き卵を使います。

辛味を優しく包んでくれる卵は本命と言える食材です。

せっかくなので魚肉ソーセージを加えてボリュームアップをしてみましょう。

更にネギを加えて完成形を目指します。


麺・スープ・かやくと同時にソーセージとネギを加え煮込みました。

溶き卵は完成1分前に投入しました。


いい感じに卵色に染まり、卵とスープが完全に同化したようです。

期待を込めてすすりますが…


予想よりも辛味が残っています。

ノーマルから比べるとマシにはなったと思うのですが、まだまだ強い刺激が残っています。

水を飲む量は減りましたが、とても辛味を楽しめるレベルではありません。

やはり元の辛味が強いので卵1個では不十分のようです。


さすがの辛味スープも魚肉ソーセージの中までは浸透する事はできません。

刺激スープの中にあって一時のオアシスとして活躍してくれました。


ご飯も試してみたのですが、

辛味スープ + 卵 + ライスという黄金トリオも、激しい刺激の前には色褪せてしまいます。

もう少し辛味が抑えられていればと、残念でなりません。


これまでの経験では、溶き卵を入れる事で激辛刺激を上手く抑える事ができたのですが、今回ばかりは相手が悪いようです。

やはり素人が興味本位で手を出してはいけないラーメンなのかもしれません。


チーズ



パッケージの裏面にオススメとして紹介されているチーズとなります。

その効果は絶大で、ラーメンの方向性を大きく変えてしまう最終兵器とも呼べる食材です。

パッケージでは麺と一緒の煮込みを推奨しているのですが、あえて煮込む事はせずに溶けて行く様を楽しんで見ましょう。


合わせるチーズにはスライスタイプを使用しました。

溶けるタイプではなく通常品です。


出来立ての辛ラーメンにチーズを投入しました。

赤味のあるスープとチーズの組み合わせなので、どことなくイタリアンな雰囲気があります。



熱々スープならばさほど時間はかからず、約1分ほどでいい感じに溶けてきます。



まずはチーズがタップリと溶けた部分を食べていきます。

旨い!!


麺に絡まった濃厚なチーズは、辛味スープに負ける事なくクリーミーな味わいを主張しています。

激辛レベルの辛味が大幅に緩和され、余裕で食べ進める事ができます。

味わいとしては辛味が程よく効いたチーズラーメンという印象です。

チーズの塩味が色濃く感じられるので、スープの旨味などは影に隠れてしまっていますが致し方ない所でしょう。


しかし、安心したのも束の間でした。

チーズ部分を食べきってしまうと、再度激辛の刺激が襲ってきました。

スープにも乳成分が溶け出してはいるのですが、そこまでマイルドになった効果は見られません。

平常心での完食を目指すならば、スライスチーズが更に2枚3枚と必要になりそうです。

チーズに頼った物量作戦はスマートではないですし、栄養成分的にも悪影響がありそうです。


どうしたものかあぐねていた所、辛味を抑えるにはピッタリな食材が思い浮かび急遽試す事となりました。(後述の乾燥野菜をご覧下さい)



乾燥野菜




”ちょい足し野菜” や ”野菜deイケ麺” と言ったラーメンに追加する乾燥野菜となります。

このジャンルの製品は、なぜか原材料にぶどう糖が使われており甘味がついています。

入れ過ぎてしまうとかなり甘くなってしまうので使用を控えていたのですが、予想外の所で出番が回ってきました。


手軽に野菜をトッピングするには最適な食材です。

カップヌードルに入ったかやくをタップリと食べたい、そんな願いを叶えてくれる商品です。



今回使用したものは、わかめがたっぷりと入った魚の屋製の ”ラーメンの具 ” となります。


上記でチーズを食べきってしまい激辛が復活したスープに投入していきます。(スープの色を見ると乳成分が溶け出してはいるのですが辛味は健在です)



使用法はいたって簡単、スープに浸すだけでさほど時間はかからずに戻ります。(乾燥野菜の場合増えるワカメのように巨大化する事はないようです)


期待を込めてスープを啜りますが、効果はテキメンでした。

多めに入れた事もありますが、甘味が飛躍的にアップし辛味が抑えられています。

野菜や乳製品の様なほのかな甘みと言ったものではなく、ブドウ糖によるストレートな甘味なのでパワーが違います。

ダイレクトな甘味によりスープの旨味は若干スポイルされてしまいますが、これ以上の有効な手段はないでしょう。




まとめ



このラーメン、辛味に自信がある方以外は手を出してはいけません。

韓国でのロングセラー商品と言う触れ込みで、安易に手を出してしまうと痛い目にあってしまいます。

個人的には辛味を抑えることに終始しました。

スープの旨味がどうと言う前に、まずは激辛問題をクリアしなければなりません。

このラーメンが何味かと聞かれれば ”激辛味” と答えたいレベルです。


食べ方としては大量の具材と一緒に煮込み、鍋感覚で囲むのがベストかと思われます。

1袋の辛ラーメンを数人分に分け、辛味を薄めて食べるイメージです。


予想外の辛味に食べあぐねている方には、乾燥野菜のトッピングがおすすめです。

甘みを追加する事となるので、ある意味ドーピング的な手法とはなりますが効果は絶大です。


当初、価格的にやや高めかと思ったのですが、麺の量が多いので食べ応えがありました。

辛味が大好物の方には、これ以上ないご馳走でしょう。



以上、
 
辛ラーメン』でした。